このゲームの基本は、「ルーレットを回し、出た目だけ自分の駒を進め、止まったマスの指示に従う」
といった物、これは、1860年の初版よりずっと引き継いでいる事だと思います。
勝利条件の「最後にお金を一杯持っていた人が勝ち」と言うのも変らない事ですね。
確かに子供向けでしたらこれで十分でしょう。
出目に一喜一憂していればそれはそれで楽しい事です。
では、大人向きにしたらどうなるでしょう?
まず、どの点が子供向きなのか考えます。
1)良いマスに止まった人が勝つので、ルーレットの出目勝負になる。
2)勝つことより、途中経過を楽しむゲームである。
3)自分の手番に考える事が殆ど無い。
こんな感じでしょうか?
1)3)に対する反論として、保険や株、最後の勝負があるじゃないかというものがあるでしょう。
保険は最後に売れる事もあり入った方が得ですし、株や最後の勝負も結局はルーレット勝負ですよね。
では、大人向きのゲームとはなんでしょうか?
例えば、ルーレットを使わない(当然サイコロも)ゲームを考えて下さい。
自分の番に自分の望むだけ進めるゲームはどうでしょうか?
それじゃあゲームにならないと御考えでしょうか?
ドイツゲームの中にはそのようなゲームが幾つか有ります。
たとえば「ウサギとハリネズミ」「ツタンカーメン」です。
前者は燃料となるカード(ニンジンカード)を消費して進みます。
最初にゴールに入った人が勝ちですが、一度に進むマスの数により、消費量が違います。
1マス進むのであれば1個のニンジン、2マスなら3個、3マスなら6個となります。
ニンジンは自動的に補給されるのではなく、自分の次ぎの手番の時の順位(先頭から何番目か)
が記載されているマスに止まるか、自分のコマを戻す(特定の場所まで下げる)ことで得られます。
無闇に突っ走ると、燃料切れで立ち往生します。
後者は、本当に好きなだけ進めます。ただ、先にゴールした人が勝ちでは無く、
点数の高い人が勝ちです。
点数は止まった場所のパネルを獲得すると貰えるのですが、
その種類のタイルを一番多く持っている人と次点の人が得点します。
例えば、8点のタイルを4枚持っている人、3枚持っている人、1枚持っている人がいれば、
8点,4点,0点を得る事になります。
ですから、他人の集めていないタイルを狙って集める事になります。
どちらのゲームも、自分の手番に悩む事に成ります。
自分が幾つ動いたら良いのか?
それを判断するには、他人がどのように動くかを考えなければいけません。
いいかげんな行動していれば勝てないので、基本的には勝つ為の行動が求められます。
自分の行動、判断が勝敗を分ける、これが大人向きとする理由です。
これらは、一例に過ぎません。
ドイツゲームと呼ばれるゲームの中には、人生ゲームの様に途中経過を楽しむゲームや、
子供を含む家族で楽しむゲームも多数存在します。
しかし、やはり異なるのは、自分の行動(複数の選択肢有り)を自分で決める点
だと自分は思っています。
体験や見学してみたい方は、遠慮せずに定例会に遊びに来て下さい。
サークル一同お待ちしています。